東京は人が多い。特に歩道や駅で向こうから来る人とぶつからないようにするために非常に気を遣う。
向こうから来る人は次から次へとやってくる。
軌道が読める人もいれば、予想と違った動きをしてくる人もいる。
この感覚はなにかに似ているなと思ったときに、子どものころよく遊んでいたシューティングゲームを思い出した。
わたしはシューティングゲームが苦手であった。
友達がすいすい敵の攻撃をよけてスコアを伸ばしていくのを、どうしたらこんなことができるのかと羨望のまなざしで眺めていた。
たまたま今の世の中は学校の勉強を得意な人にチャンスが多く与えられているが、もしもシューティングゲームのスコアで判断される世の中だったら、わたしはチャンスをつかむことができなかったかもしれない。
そう思うと、日々のぶつからない工夫にも、ちからが籠るのであった。