「あんぱん」もあと2週間くらいで終わってしまう。
ようやくあんぱんまんが絵本になって、もうすぐわたしが生まれてくる時代に入ってきた。
わたしが子どものころは、あんぱんまんを始めとして、空を飛ぶためにはマントを身に着けなければいけないという考え方が主流であった。
もともとはアメリカの「スーパーマン」が発祥だと思うのだが、スーパーマンはどちらかというと子どもにはまだ早い雰囲気があり、スーパーマンから派生した藤子不二雄先生の「パーマン」とか鳥山明先生の「ドクタースランプ」に出てくる❝梅干し食べてスッパマン❞、あるいは石ノ森章太郎先生の「サイボーグ009」から、どのように空を飛べばよいのかを学習した記憶がある。
それが、いつのまにか、空を飛ぶためには必ずしもマントは必要ないということが次第に明らかになってきてしまった。
このごろのヒーローでマントを付けている人物はなかなか思い浮かばないのである。
理由はいろいろと考えられるが、なんとなく、「魔女の宅急便」と「ハリーポッター」という魔法を使って空を飛ぶ作品が大ヒットしたために、身に着けるものよりも気持ちが大事というふうに世の中の価値観が変わってきているのかもしれない。「ドラゴンボール」の孫悟空も始めは筋斗雲に載っていたのにそのうち舞空術で自力で飛べるようになってしまったし。